本多正信も出奔(しゅっぽん)の過去。
2016/11/08
徳川家康の重臣・本多正信(俳優:近藤正臣さん)。
家康くんのそばで軍事面、また精神面でも支えている知将。 本多忠勝とダブル本多で知将と猛将、バランスいいですね。 二人は遠い親戚だそうです。でも仲良さそうではないですね、 史実でもあまり仲がよくない事が伝わってます。
真田丸第17話「再会」で秀吉に面会し、 名実共に豊臣政権下のナンバー2となった徳川家康。
真田丸の話が始まったのが天正10年(1582年)。
秀吉と家康が面会したのが天正年14年(1586年)。
このわずか数年で家康軍は急成長しました。
真田丸では最初の頃は「三河の一大名」として徳川家康は紹介されています。 織田信長と織徳同盟(しょくとくどうめい)を結んでいますが、 同列の関係といえず信長は家康に家臣同然の様な文も送っています。
武田家滅亡、そして本能寺の変の後。武田の旧臣を家臣として取り込み、しだいに家康軍は強く大きくなっていきます。
真田丸では描かれていませんでしたが、第一次上田合戦の時も 秀吉と唯一対決した小牧長久手の戦いの時も武田の旧臣が参戦しています。
徳川軍の急成長の時に家康くんを支えたのが本多正信です。でも本多正信は経歴がちょっと変わっています。
まず徳川家に鷹匠として就職。
そんな武将ルートがあったんだ(・▽・*)
その後、徳川軍を出奔(しゅっぽん)しています。
石川数正の出奔と同じく、戦国時代では時々出奔って聞きますね。 たとえば伊達政宗の従兄弟であり重臣だった伊達成実(だてしげざね)。 大坂の陣での真田信繁の盟友、後藤又兵衛も黒田家から出奔しています。
正信の出奔の理由は・・
三河一向一揆に参加したから( ̄◇ ̄;)
えと、家康側としてでなく、一向宗徒として一揆側に参加(笑)
とても熱心な信徒さんだったんですね!(違)
三河一向一揆(1563年-1564年)は冗談でなく、徳川軍の屋台骨を揺るがす大きな出来事でした。
三河の武士は実直で忠実な家臣。 家康は幼い頃から家臣に守られ成長しました。
その三河武士は家族揃って一向宗徒が多かったのです。
一向宗との戦いは織田信長が有名ですが、 同盟である徳川領に飛び火した形です。 「三河武士の半数が一揆側に参加」しました。
すごい事態ですね・(よく滅びなかったものだ)
慌てている家康くんの顔が思い浮かびます( ̄◇ ̄;)
この「三河一向一揆」は「三方ヶ原の戦い、」「伊賀越え」と一緒に 徳川家康の三大危機といわれています。
徳川への忠誠と宗徒としての気持ち。 家族が一向衆なら人質に取られている様な状態の人もいたでしょう。
徳川側は馬頭原合戦での勝利で優位に和議にのぞみ、 一揆側として参加した家臣達には寛大な処置で帰参を許されました。 その為、幸い三河一向一揆は一年ほどで収束していきます。
多くの家臣が帰参する中、正信は家康の元に戻りませんでした。 どうしてでしょうね?思いが強すぎて戻れなかったのかもしれません。
正信、出奔(しゅっぽん)
その後、10年ほど各地を流浪します。あの松永久秀に仕えていた時期もある様です。 また一説では一向宗徒として織田信長と戦っていたとされます。 織田信長の一向宗攻めは酷かったので同じ信徒として戦いたい気持ちはわかります。
そして10年流浪の後、徳川に帰参します。
真田丸では昔から居た雰囲気ですが、 家康くんの側に戻ったのは真田丸が始まる天正10年(1582年)より少し前のようです。
ところで家康くんは徳川幕府を開いた神君・家康公ですので、 家臣達も神格化されて「徳川四天王」「徳川十六神将」など凄い名前で呼ばれていますが、 その中に本多正信は入っていません。武功派の武将達が選ばれているのでしょうがないですが、 内政とか知略が得意な武将は一段下に見られていたのでしょうか。 それとも宣伝活動の一環なので目立つ武功派の武将達を選んでいるという事でしょうか。
真田丸で不思議に思うのは徳川で出てくるのは、ほぼ本多正信と本多忠勝、阿茶局のみ。 伊賀越えで服部半蔵、第一次上田合戦で鳥居元忠、 大久保忠世、 平岩親吉産が出たのみ。 軍議の席ではずらっと並んでいますけど誰が誰だかわからない。 それを言えば上杉家は天使・上杉景勝さまとセコム直江しかいませんけど(笑)
さて今後の本多正信。
本田正信の見せ場はまだ来ておりません。 たぶん本田正信の見せ場が来るのは 「第二次上田合戦」の時。
第二次真田VS徳川の合戦。
真田軍3000人、徳川軍38000人。
凄い戦力の差ですね。 その時徳川の総大将は家康ではなく嫡男・秀忠。 そして秀忠に同行していたのが本多正信なのです。
第二次上田合戦はこのペースだと3/2ぐらい過ぎた頃でしょうか、まだまだ先ですね。 それまでは家康のお守り役のが続きそうですね。本田正信役の近藤正臣さんの演技が今後も楽しみです。
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